築30年マンションのためのアンテナ工事導入ガイド
=マンション地デジ導入工事の流れ=
現地調査と見積の進め方につきましては、東京スカイツリー移転後の地デジ導入ガイド2013で詳しく解説させていただいておりますので、是非ご参照下さい。
外壁露出配線工事で3デジタル放送対応!!
結論:テレビを見るためには最も良い方法です。
築30年以上のマンションの施工例です。
新規に配線を行うことにより、地デジ・BSデジタル・CSデジタル(CS110度=スカパー!e2)の3デジタル放送対応マンションに生まれ変わりました。
足場費用を軽減するために、大規模修繕と合わせて施工しました。
左:地上波デジタル、BSデジタル、CSデジタル(スカパー!e2)の受信点。デジタルテレビで見ることができる3つのデジタル放送にしっかり対応。
右:配線状況。このケース(横引き配線)ではメッセンジャーワイヤと同軸ケーブルをラッシングロッドで固定してベランダ面を配線しています。基本的に電柱に共架する工法と似ています。
左:ベランダ下に配線したメッセンジャーワイヤに屋外用分岐器を吊架して各部屋に分配しています。こちらも電柱に共架する工法の1つです。
右:エアコンの穴などから室内に引き込み、モール配線後にユニットボックスを取り付けています。写真では左側が新設のデジタル用テレビユニット(2個口)、右側が既設のテレビユニット(1個口)。このケースでは、既存配線をそのまま活かしてデジタル設備を新規に構築しています。2011年の完全デジタル化まではアナログ放送も併用できる工夫が必要です。
左:配線数や規模、によって施工方法が変わります。このケース(縦引き配線)では屋上のボックス内に増幅器と分配器を設置して個別に配線しました。
右:配線状況。このケースではラッシング型SSケーブル(吊線と同軸ケーブルを平行にしてバインド線を巻き付けた製品)で弛まないようにピンと張り上げています。写真では窓の上に横引き配線しています。
ベランダ面の配置状況等によって横引き配線と縦引き配線、または両方の工法を用いるのが一般的かと思います。
足場の費用は高価なため、テレビ工事のためだけに足場構築をするのは勿体ないと考えている管理組合様が多くあります。足場構築費用の節約のため、大規模修繕の外壁塗装工事と合わせて施工するのもお奨めです。
=交換しない限り、毎年、劣化し続ける同軸ケーブル※築30=
30年目のケーブルを再利用すると、翌年から31年目のケーブルとの戦いが始まります。
せっかく改修したのに、故障が減らない?!
機器は交換して新しくなったが、ケーブルは古いままなので故障が減るかは予想できません。
せっかく改修したのに、地デジしか見られない?!
ケーブル長や不具合箇所に左右されるので、BSデジタルが見える部屋と見えない部屋が混在することも有り得ます。
次の10年間、さらには20年先を考えると、新しいケーブルを配線した方がいろいろお得です。
故障が減り、メンテナンス費用も減ります。
ケーブルも含めて新しくなるので、故障は激減すると考えられます。
地デジに加えて、BSデジタル・CSデジタルも見ることができます。
テレビで見ることができるチャンネルが増えます。
=露出配線にも複数パターンがあります。※築30=
最適の配線パターンを経験と実績でご提案させていただきます。
左:ベランダ面横引き、中:ベランダ面縦引き、右:廊下面横引きのイメージ図です。
=築年数でテレビのチャンネル数が変わる?!※築30=
1.同軸ケーブルが古い
S-5C-FB以前のケーブルは、S-5C-FBよりも更に減衰が激しい。ちなみにS-5C-FBの誕生もそんなに昔のことではありません。S-5C-FBの最初のSはサテライト(satellite:衛星)のSです。
2.設計方法が古い
当時の設計が衛星放送を想定した設計になっていないため、減衰しすぎて電波が途中で無くなってしまうことがあります。例:同軸ケーブルの棟内(壁内)配線距離が長過ぎる...テレビ端子が5個も6個も繋がっている...等。
3.いろいろ不具合(全体の老朽化)
ケーブルの老朽化や断線。意外に多いのは上階のリフォーム時の配線ミス。例えば、デジタル地上波の導入工事を行っても、元々映りが悪かった部屋の映りが良くなるとケースはほとんどありません。導入工事と保守メンテナンスは全く別のモノと考えた方が良いと思います。まずは理事会・総会で「現状でテレビの映りが悪い部屋が無いか?」を住民の皆さまにお聞きになり、「映りの悪い部屋の映り」をメンテナンスしてから導入工事を実施された方が良い進め方だと思われます。
調査風景:旧式の直列ユニットです。300Ω(オーム)等。
=周波数が高いとはどういうこと?※築30=
テレビ放送の場合、レベルが減衰しやすいという答えが正解です。
一般的な同軸ケーブル(S-5C-FB)を100メートル配線した場合、VHFローチャンネルが約6dBしか減衰しないのに対し、BSは約26〜29dBも減衰してしまいます。ケーブル以外の分配器やテレビ端子でも周波数が高いと多く減衰していきます。同軸ケーブルを通過する度にレベルが低くなっていきます。また周波数によって減衰の仕方が異なるため、増幅器の出力では同レベルで送り出しても、高い周波数だけ大きく減衰していくので、レベルが不均一になります。衛星放送に改修した場合、増幅器の台数が増える根拠は大体この2つの理由によるモノです。
ケーブル減衰量(dB/10m)
・10m毎での減衰表としました。後半のFL以降は外被が固いのでビル共聴でもケーブルラック方式以外ではあまり使用しませんが、ケーブルが太いほど減衰量が低くくなる比較材料として掲載しました。(数字部分が大きくなるほど太いケーブルです。)
・縦軸の周波数帯域は、下方ほど周波数が高くなっていきます。衛星放送などは地上波に比較して周波数が高いことがわかります。周波数が高いほど減衰が大きくなります。
周波数帯 | 放送内容 | 5C-2V | S-5C-FB | 7C-2V | S-7C-FB | 7C-FL | 7C-HFL | 10C-FL | 10C-HFL | 8C | 12C | 17C |
70MHz | FM | 0.7 | 0.5 | 0.6 | 0.4 | 0.4 | 0.3 | 0.3 | 0.2 | 0.3 | 0.2 | 0.1 |
90MHz | VHF-L | 0.8 | 0.6 | 0.7 | 0.4 | 0.4 | 0.3 | 0.3 | 0.3 | 0.3 | 0.2 | 0.2 |
250MHz | VHF-H | 1.4 | 1.0 | 1.2 | 0.8 | 0.7 | 0.6 | 0.6 | 0.5 | 0.5 | 0.4 | 0.3 |
450MHz | UHFデジ | 2.0 | 1.4 | 1.7 | 1.0 | 1.0 | 0.8 | 0.8 | 0.6 | 0.7 | 0.5 | 0.4 |
770MHz | UHFデジ | 2.7 | 1.9 | 2.3 | 1.4 | 1.4 | 1.1 | 1.1 | 0.9 | 1.0 | 0.7 | 0.5 |
1300MHz | BSデシ | 3.8 | 2.6 | 3.2 | 2.0 | 1.9 | 1.5 | 1.5 | 1.2 | 1.2 | 0.9 | 0.7 |
1500MHz | BSデジ | 4.1 | 2.9 | 3.5 | 2.2 | 2.1 | 1.6 | 1.6 | 1.3 | 1.4 | 1.0 | 0.7 |
1900MHz | CS右旋 | 4.7 | 3.2 | 4.0 | 2.4 | 2.3 | 1.8 | 1.8 | 1.5 | 1.7 | 1.1 | 0.8 |
2150MHz | CS右旋 | 5.1 | 3.5 | 4.3 | 2.6 | 2.5 | 2.0 | 2.0 | 1.6 | 1.8 | 1.2 | 0.9 |
2600MHz | | 5.8 | 3.9 | 4.8 | 2.9 | 2.8 | 2.2 | 2.3 | 1.8 | 2.0 | 1.4 | 1.0 |
同軸ケーブルの減衰量比較/アイモード版
アイモード版ですが、10年近く前から公開しております。ご覧下さい。
=テレビ周波数帯域表※築30=
ビル共聴は、通常同軸ケーブル1本でテレビ電波を伝送しなければなりませんので、1本のケーブルの中で周波数が重ならないように工夫しています。
周波数帯域 | 種類 |
10〜50MHz | CATV上り帯域 |
70〜90MHz | FMラジオ等 |
90〜110MHz | VHFローチャンネル(1〜3チャンネル)2011.7.24終了 |
110〜170MHz | ミッドバンドCチャンネル(CATV多チャンネル・スカパー光等) |
170〜220MHz | VHFハイチャンネル(4〜12チャンネル) |
220〜470MHz | スーパーハイバンド(CATV多チャンネル・スカパー光等) |
470〜770MHz | UHFチャンネル(アナログ地上波は2011.7.24終了) |
1000〜1350MHz | BS放送(アナログBSは2011.7.24終了) |
1350〜1500MHz | BS拡張チャンネル |
1600〜2100MHz | CS110度右旋(現在放送中) |
2100〜2600MHz | CS110度左旋(将来用) |
注:衛星放送(BS・CS)は、12GHz(12000MHz)の電波をパラボラアンテナでキャッチした後にコンバートした周波数帯としました。コンバートの方法によってコンバート後の周波数帯は異なりますが、一般的とされている周波数帯を採用いたしました。特にスカパーは個別受信とビル共聴受信で使用する周波数帯が全く異なりますので本表からは除外いたしましたが、代わりにCS110度を掲載いたしました。
注:東北大震災の影響により、福島県、宮城県、岩手県の三県は平成24年(2012年)3月31日でアナログ放送を終了しました。
=どーして想定外?!※築30=
時代背景(テレビの歴史)
BS放送開始は、1989年。CSデジタル放送(パーフェクTV:現スカパー)は、1996年から。それ以前は、UHF放送以上の帯域を持つテレビ放送はありませんでした。BS放送でも僅か18年前。意外に新しいのです。築30年以上のマンションが将来の衛星放送を想定できたとは考えにくいですね。
調査風景:現行タイプの直列ユニットです。1個口と2個口。
管理組合様と一緒になって、真剣に考えさせていただきます。
お問い合わせをお待ちしております。
弊社営業担当でご対応させていただきます。よろしくお願い申し上げます。
柴又帝釈天参道と寅さん記念館の公衆無線LAN(フリーワイファイ)を東京アンテナ工事鰍ェ施工しました。
葛飾フリーワイファイ(Katsushika Free Wi-Fi)は葛飾区役所初の公衆無線LANです。
関連ページ:柴又帝釈天参道と寅さん記念館の公衆無線LAN(フリーワイファイ)を東京アンテナ工事鰍ェ施工!!(東京スカイツリーファンクラブ記事)
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デジネットは東京アンテナ工事株式会社のインターネットブランドです。
インターネットマンション創世記の1999年から元請としての実績があります。
デジネット(diginet.ne.jp:一般第二種電気通信事業者 総務省 第A-10-3108号)は東京アンテナ工事株式会社のISP事業です。
1999年からインターネットマンション事業の実績があります。
東京ビッグサイトに弊社単独ブースで毎年出展しています。
産業交流展2015(2015年11月18〜20日、東京ビッグサイト)の様子です。
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